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山田 隆志*; 阿部 敬朗*; 浅井 雅人; 米沢 仲四郎*; 柿田 和俊*; 平井 昭司*
no journal, ,
放射能測定で一般的に使用されているカスケード線に対するサム効果補正法は、試料全体の平均の検出効率を使用して補正係数を計算する。この方法は厳密ではないものの十分に実用的であるとされてきたが、最近の国際共同試験の結果により若干の補正不足が認識されるに至った。この問題を解決するため、本研究では円柱状試料を面線源に分割し、各面分に対してサム補正を施した後に積分する方法を開発し、補正不足を解決した。
平出 哲也
no journal, ,
水中に陽電子を入射することでポジトロニウム(Ps)が形成し、Psの負の仕事関数によりバブルが形成され、その中にPsは局在する。入射陽電子による水分子のイオン化で形成されたOHラジカルと三重項Psの反応は、陽電子消滅寿命-運動量相関(AMOC)測定で観測される。その際に、PsとOHラジカル中の不対電子にスピン相関が見られ、量子ビートが観測される。これらのことから、水クラスターカチオンの構造において、不対電子が存在しているOHラジカルの位置はクラスター表面である可能性が高いこと、陽電子トラックのターミナルスパーでは、熱化陽電子の近傍にはそれほど多くのカチオンや過剰電子は形成されていないことなどが示唆される。
青山 道夫*; 秋山 正和*; 浅井 雅人; 阿部 敬朗*; 佐藤 泰*; 高野 直人*; 高宮 幸一*; 浜島 靖典*; 武藤 儀一*; 山田 隆志*; et al.
no journal, ,
線スペクトル解析における解析ソフトの性能は、核種同定の結果や放射能値の導出などに直接影響を与えるため重要である。日本アイソトープ協会理工学部会次世代スペクトル解析専門委員会では、日本国内で使われている解析ソフトの性能を把握し、解析ソフトの性能向上につなげるため、同じ参照スペクトルを複数の解析ソフトで解析し比較する比較実験を行った。ピーク探査によって検出されるピーク数やピーク面積が解析ソフトによって異なることがわかり、それらの違いが生じる原因について詳しく考察した。
米沢 仲四郎*; 柿田 和俊*; 高橋 孝紀*; 青野 辰雄*; 前田 智史; 阿部 敬朗*; 荒川 史博*; 木方 展治*; 秋山 正和*; 松村 勇*; et al.
no journal, ,
日本分析化学会(JSAC)が主催した玄米認証標準物質及び魚類認証標準物質の国際共同比較試験(IICE)の結果、我が国の試験所の共同分析結果から決められたCsの認証値は、効率曲線法におけるサム効果の補正不足によってIICEの平均値より2%4%低いことが分かった。現在、我が国の多くの試験所ではCs等からのカスケード線のサム効果補正には、Gamma StudioとGamma Explorerの2種類の線スペクトル解析プログラムが使われている。JSACの放射能標準物質作製委員会は、これらのプログラムによるサム効果補正を検証するため、Csの標準線源を利用した共同実験を実施した。
本田 文弥*; 木名瀬 栄
no journal, ,
本研究では、福島事故後の生涯線量算定や事故初期時の外部被ばく(グランドシャインによる)線量再構築に資するため、地表面に沈着した放射性核種組成を仮定し、空間線量率の分布状況変化モデルの応用により、福島第一原子力発電所から半径80km圏内における事故3ヶ月後までの空間線量率分布を推定した。その結果、福島原子力発電所事故2週後程度までは、短半減期核種の空間線量率への寄与が支配的であったことが示唆された。本手法による推定結果は、空間線量率の実測結果と係数3程度で一致した。したがって、本手法による事故初期の空間線量率の推定は、外部被ばく線量の推計評価に有用と考える。
甲斐 哲也; 松本 吉弘*; 廣井 孝介; Su, Y. H.; 瀬川 麻里子; Parker, J. D.*; 篠原 武尚; 林田 洋寿*; 及川 健一; 中谷 健; et al.
no journal, ,
大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設(MLF)に建設されたパルス中性子を使った中性子エネルギー分析型イメージング装置RADENは、2015年度から一般課題公募による共用運転を開始した。RADENでは、中性子ラジオグラフィ/トモグラフィ実験に加えて、中性子透過率のエネルギー依存性を利用したブラッグエッジイメージング、共鳴吸収イメージング、偏極イメージングを行うことが可能である。本発表では、このうち共鳴吸収イメージングの利用拡大を目的として、測定原理や対象として適した元素の種類や観測可能な量、必要な測定時間、空間分解能等について紹介し、可能性のある応用例について議論する。